海外発送においては運送会社や商品の原産国によって通関の要件が異なり、また国際情勢によっても変化します。 FedExやDHLなどの主要な運送会社では、近年、より正確かつ詳細な商品情報の提出が求められるようになっています。
特にアメリカ (米国) 宛では、配送の遅延や返送といった問題を防ぐため以下の情報をご確認ください。
DHLのアメリカ宛 受託制限 (*)
DHLでは2025年4月21日より、 申告価格が800米ドルを超えるアメリカ宛のBtoC (個人向け) 貨物の受託を一時停止しています。 この金額を超える商品を個人宛に発送する場合は、FedEx・UPS・国際郵便など他の運送会社を利用する必要があります。
(*DHLより、2025年4月28日からの受託再開が発表されました)
10桁のHTSコード (米国関税分類番号) の使用
アメリカ宛の海外発送においては、すべての商品に10桁のHTSコードを使用することが強く推奨されています。
またFedExでは、日本からの出荷であっても商品の原産国が中国または香港である場合、2025年4月25日以降、すべての貨物において10桁HTSコードが必須とされています。
10桁のHTSコードは、運送会社共通で使用いただけます。Ship&coの「設定」画面 >>「内容物リスト」に予め登録してご利用ください。
Ship&coアプリの「内容物リスト」について:
- アメリカ宛の場合は、HSコード欄に10桁のHTSコードを入力
- 原産国を正確に設定
- 使わない内容物情報はリストから削除
- 同一内容の重複登録を避ける
送り状発行前に内容物リストを整理しておくことで、出荷書類の作成がスムーズになります。海外向けの場合は、都度Ship&co画面にて正しい内容物情報が選択されていることを確認してから送り状発行にお進みください。(Ship&co APIご利用のお客様は、リクエストの際にproducts.hs_code
のフィールドにコードが正しく設定されているかご確認ください。)
HTSコードの調べ方
正しいHTSコードを確認する際は、以下のような情報を参考にしてください:
- 各国の税関・通関サイト (例:WCO、USITC、日本税関のサイトなど) で検索
- GeminiやChatGPTなどのAIツールを活用: Ship&coの内容物リストのスクリーンショットを共有し、適切な品目名と10桁HTSコードを提案してもらう
- FedEx - HTSコードとは:https://www.fedex.com/ja-jp/shipping/glossary/what-is-hts-code.html
アメリカ宛のすべての発送において正確なHTSコードを使用することで、以下のようなリスクを軽減できます。
- 通関手続きの遅延
- 税関による返送や差し止め
- 情報不足による追加料金などの発生
Ship&coにおけるHSコードの自動補完
Ship&coでは2025年4月25日より、アメリカ宛のFedExの送り状発行において、10桁に満たないコード (6〜9桁) がHSコードとして設定されている場合、10桁になるように末尾に自動的に「0」を必要数付加する仕様を導入します。 (例:950300
→9503000000
)
この処理は、10桁のHTSコードが必須とされるアメリカ宛のFedExでのすべての送り状発行において自動適用されます。
Shopifyをご利用の方へ
Shopifyでは商品登録画面で6桁のHSコードのみ登録可能となっています。 Ship&coではShopifyからの注文データ同期の際にこの6桁コードをそのまま取得しますが、FedExの新要件に対応するため、 アメリカ宛の場合、上述の自動補完ロジックによりこのHSコードをShip&co側で自動的に10桁に変換します。
Shopifyからの通関情報同期についてはこちらをご覧ください。
まとめ
- アメリカ宛のすべての送り状発行において10桁のHTSコードを使用してください。
- FedExやDHLでは、通関要件が特に厳格化されています。運送会社からの最新案内を常にご確認ください。
- 10桁未満でHSコードが登録されている場合、FedExでのアメリカ宛の送り状発行時にShip&coで自動的に「0」を付加して10桁になるよう変換します。ShopifyからのHSコード連携をお使いのお客様においても、この自動補完処理によりFedExのアメリカ向け発送の要件を満たすことができます。
ご不明な点があれば、Ship&coサポートまでお気軽にお問い合わせください。
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