EUへの発送を行う際、VAT、関税、およびB2BとB2C取引における税金徴収の違いを理解することが非常に重要です。このガイドでは、Ship&coのユーザー様向けにEUの課税要件についてご説明します。
VATと関税の違いとは?
VAT (付加価値税) と関税 (輸入関税) は全く異なる種類の税金です。
- VAT: 配達先国で課される消費税。商品価値に対する一定の割合で計算されます。
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関税: 商品が国境を越えて入国する際に課される輸入税。商品の種類、原産地、価格などに基づいて計算されます。
VAT番号とIOSS:それぞれの使い分け
VATの処理方法は、企業向け販売 (B2B) か消費者向け販売 (B2C) かによって異なります。
VAT番号 (B2B取引のみ)
VAT番号は企業間取引専用です。EU内の有効なVAT番号を持つ企業に販売する場合、リバースチャージ方式を使用でき、購入者がVATの処理を行います。
Ship&coでのVAT番号設定の詳細につきましては、こちらの記事をご参照ください。
IOSS (B2C取引用)
IOSS (Import One-Stop Shop) は、一般消費者向け販売のための、VAT徴収を簡素化するための制度です。150ユーロ以下のEU消費者への販売に対するVATを商品購入時に収集し、販売者がまとめてEUの税務当局に申告・納付できます。IOSSを使用する場合、
- ECサイトでの販売時点でVATを徴収します。
- IOSSシステムを通じてVATを報告・支払います。
- 購入者は、荷物の受け取り時にVATを支払う必要がありません。
- IOSS番号を通関データに含む必要があります。
Ship&coでのIOSS設定の詳細につきましては、こちらの記事をご参照ください。
現在のEU輸入規則 (2026年春まで)
EU域外からの輸入に関する現在のEU規則は以下の通りです。
- 150ユーロ未満の注文: VATのみ課税 (関税なし)
- 150ユーロ以上の注文: VATと関税の両方が課税
これらの規則は、DDU (Delivery Duty Unpaid) またはDDP (Delivered Duty Paid) のどちらで発送する場合でも適用されます。
ご注意: これらの規則は変更される可能性があります。EUは2026年春から新しい規制を導入する可能性があります。規制の最新情報にご注意ください。
DDU、DAP、DDPの理解
DDU (Delivery Duty Unpaid) / DAP (Delivered At Place)
DDUとDAPは同じ意味で、輸出者が関税・税金を事前に支払わないことを意味します。DAPはDHLがDDUの代わりに使用するタームです。DDU/DAPで発送する場合、
- 荷受人が配達時に該当するすべての税金と関税を支払います。
- 通常、現地の配送会社が通関時に税金・関税等を立て替えて支払い、配達時もしくは後日荷受人に請求がなされます。
- 輸出者 (荷主) はこれらの費用について責任を負いません。
DDP (Delivered Duty Paid)
DDPで発送する場合、
- 輸出者 (荷主) がすべての関税と税金を支払います。
- 荷受人は、追加費用なしで荷物を受け取ります。
- これらの費用は、荷主が利用する配送会社からの請求書に後日表示されます。
誰が何を支払うか:さまざまなシナリオ
シナリオ1: IOSSを使用したB2C (150ユーロ以下の注文)
- 購入者はECサイトでのチェックアウト時にVATを支払います。
- 販売者はIOSSシステムを通じてVATを納付します。
- 購入者は荷物の受け取り時に追加で料金を払う必要はありません。
- IOSS番号を通関データに記載します。
シナリオ2: DDU/DAP発送
- 荷受人 (購入者) が配達時にすべての税金と関税を支払います。
- 150ユーロ未満: 顧客はVATのみを支払います。
- 150ユーロ以上: 顧客はVAT+関税を支払います。
シナリオ3: DDP発送
- 輸出者 (荷主) がすべての税金と関税を支払います。
- 顧客は配達時に何も支払いません。
- 費用は運送会社からの請求書に表示されます。
シナリオ4: 有効なVAT番号を持つB2B
- 購入者がEUのVAT番号を提供します。
- リバースチャージが適用され、購入者がVATを処理します。
- 税関申告書に購入者のVAT番号を記載します。
- 価格によっては関税が依然として適用される場合があります。
重要な考慮事項
- 購入者がチェックアウト時にIOSSを通じてVATを既に支払っている場合、配達時に追加のVATは請求されません (150ユーロ以下の注文) 。
- IOSSは150ユーロ以下の商品のB2C販売にのみ適用されます。
- VAT番号はB2B取引にのみ適用されます。
- 税金・関税が価格に含まれているか、配達時に徴収されるかを顧客に明確に伝えてください 。
- EU規制は変更される可能性があります。最新情報にご注意ください。
重要なお知らせ: EU 150ユーロ関税免除制度が2026年に廃止
2025年11月13日、欧州委員会は、現在の150ユーロ関税免除制度を2026年から廃止すると発表しました。これにより、EU域外からEU消費者へ輸入されるすべての荷物は、金額に関係なく関税の対象となります。現在、150ユーロ未満の荷物は関税が免除されています (ただしVATは課税) が、この免除は適用されなくなります。
ただし、正確な実施日や移行期間中の関税計算の具体的な方法については、まだ発表されていません。最新情報につきましては、EUの公式発表をご参照ください。
さらにサポートが必要ですか?
EU向け発送のIOSS番号の設定、VAT徴収、送り状発行についてご質問がある場合は、Ship&coサポーチームトまでお問い合わせください。
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